オンライン診療のプライバシー対策と受診前に確認したいこと
オンライン診療は、スマートフォンやパソコンなどを使い、離れた場所にいる医師の診察を受ける仕組みです。自宅などから利用できる一方、会話の内容が周囲に聞こえないか、個人情報がどのように扱われるのか、気になる方もいるでしょう。
オンライン診療のプライバシーを考える際には、診察を受ける場所だけでなく、通信環境や利用する端末、医療機関による情報管理についても理解しておくことが大切です。この記事では、プライバシーに関する基本的な仕組みと、受診前に確認したい事項を解説します。
オンライン診療でプライバシーに関わる情報とは
オンライン診療では、医師と患者が映像や音声を通じてやり取りします。そのため、通常の診療と同様に、個人情報や診療に関する情報が取り扱われます。
診察中にやり取りする個人情報
オンライン診療で取り扱われる情報には、氏名や生年月日などの本人確認に関する情報のほか、健康状態、既往歴、現在の症状などがあります。
個人情報保護委員会は、病歴や診療の過程で医療従事者が知り得た情報などを「要配慮個人情報」に該当するものとして説明しています。
要配慮個人情報とは、本人に不利益が生じないよう、その取り扱いに特に配慮が必要とされる個人情報です。
医療機関に求められる情報管理
医療機関には、個人情報保護法などに基づいた適切な情報管理が求められます。オンライン診療についても、厚生労働省が定める指針で、情報セキュリティやプライバシーに関する事項が示されています。
ただし、具体的な管理方法や使用するシステムは医療機関によって異なります。詳細を知りたい場合は、医療機関が公表する個人情報の取り扱いに関する説明を確認してください。
プライバシーに配慮したオンライン診療の受診場所
オンライン診療では、診察中の会話や画面の内容が周囲の人に伝わらないよう、受診場所を整えることが重要です。
周囲に会話が聞こえにくい場所を選ぶ
厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、患者のプライバシーが保たれるよう、物理的に外部から隔離された空間で診療を行うことが求められています。
自宅で受診する場合は、扉を閉められる個室など、ほかの人に会話が聞こえにくい環境を準備します。
同居している家族がいる場合も、診察中の声や画面が見えないかを事前に確認するとよいでしょう。
外出先で受診する場合の注意点
外出先からオンライン診療を利用する場合は、周囲の状況に注意が必要です。
例えば、飲食店や人が行き交う共有スペースでは、会話の内容が第三者に聞こえたり、画面を見られたりする可能性があります。
受診場所については、医療機関の案内を確認したうえで、プライバシーを確保できる環境を選びましょう。
オンライン診療の通信環境と端末のプライバシー対策
診察を受ける場所に加えて、スマートフォンやパソコンなどの設定にも目を向ける必要があります。
指定された通信方法を利用する
オンライン診療では、医療機関が指定するアプリやビデオ通話システムなどを使用します。
予約後に案内される接続方法を確認し、指定された手順に沿って利用してください。診療に関する情報を送信する場合も、医療機関から案内された方法を使用します。
また、端末のOSやアプリを適宜更新し、使用するシステムに関する注意事項を確認することも重要です。
画面表示や通知にも気を配る
診察中は、画面に個人情報や診療に関する情報が表示される場合があります。
ほかの人が画面を見られる位置にいないか確認し、必要に応じて通知の表示設定を見直すなど、端末の使い方を工夫できます。
また、共用端末を使用する場合は、ログイン状態や保存された情報の取り扱いについても確認しておきましょう。
録音や録画は事前の同意を確認する
厚生労働省の指針では、オンライン診療において、患者側と医師側の双方が同意なく録音・録画・撮影を行わないよう確認することが示されています。
診察内容を記録したい場合は、自己判断で録音や録画を始めず、事前に医療機関へ確認してください。
受診前に確認したい個人情報の取り扱い
オンライン診療を予約する際には、診療内容だけでなく、個人情報の取り扱いについても確認できます。
個人情報の利用目的と管理方法
医療機関の公式サイトなどでは、個人情報の利用目的や問い合わせ窓口が案内されている場合があります。
確認する項目としては、次のような内容が挙げられます。
- 取得する個人情報の種類
- 個人情報の利用目的
- 診療情報の管理に関する説明
- 外部事業者への業務委託に関する案内
- 個人情報についての問い合わせ先
記載内容が分かりにくい場合は、予約前に医療機関へ問い合わせる方法もあります。
家族などが診察に同席する場合
オンライン診療では、家族などが端末操作を手伝うことがあります。
厚生労働省の指針では、患者のいる空間に家族やオンライン診療支援者が同席する場合、医師と患者の同意を得ることが示されています。
同席を希望するときは、事前に医療機関へ相談し、診察中の情報共有について確認しておきましょう。
オンライン診療のプライバシーに関するよくある疑問
オンライン診療の会話は録画されますか?
診察時の録画や記録の取り扱いについては、医療機関が使用するシステムや運用方法によって異なります。
録画の有無や記録の管理について知りたい場合は、医療機関の説明を確認してください。
家族に診察内容を知られずに受診できますか?
周囲に会話が聞こえにくい場所を準備することで、受診中のプライバシーに配慮できます。
ただし、予約通知や診療に関する連絡、書類の送付方法などは医療機関によって異なります。気になる場合は、事前に通知方法などを確認しましょう。
まとめ
オンライン診療のプライバシーを考える際には、診療情報の取り扱いに加え、受診場所や通信環境、端末の管理について理解することが重要です。
周囲に会話が聞こえにくい環境を用意し、医療機関が指定する方法で接続するなど、受診前に確認できることがあります。
個人情報の利用目的や録音・録画の取り扱いなど、不明な点がある場合は医療機関へ確認してください。公的機関が公開している指針も、基本的なルールを理解する際の参考になります。
参考情報:厚生労働省「オンライン診療について」、個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」





















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